ブランドもの

フリーペーパーか何かに、彼に見合うように、清水の舞台から飛び降りる気持ちでプラダのバッグを買ったという女性が出ていた。彼の知人友人に会う時に、彼に見合う女性である必要があるということだった。

彼女が自分のお金で何を買おうと彼女の自由だ。だけどあまりに短絡過ぎて閉口してしまった。プラダのバッグを持っていることで彼に見合う女性になれると思っている思考回路が理解できない。

ブランド物には魅力がある。背伸びをして手に入れたら、そのうち似合う人間になっていたという話はよくある。ただそれはプラダが似合う女性になりたいという気持ちがあって努力するからだ。プラダのバッグを買っただけで、自分の価値が上がると思っているのなら、その薄っぺらさを周りは見抜いているだろう。

形から入るのは悪くない。だけどせめてそれは自分のためであってほしい。自分が欲しいと思うものを自分のために買ってほしい。