高松・直島

寒い時期に高松・直島に行ってきた。

高松:高松城玉藻公園栗林公園

直島:だいたい一周

食事:うどん、オリーブ牛、オリーブ豚、オリーブ鶏

うどんを注文し、天ぷらを取ってお会計する。そんなシステムすら新鮮だし、お出汁のきいたコシのあるうどんには大満足だ。オリーブ牛の焼肉は本当に美味だった。

高松に限ったことでは無いが、都市にお城があるのはなかなか新鮮だ。高松城は海城で水門がある。瀬戸内海と繋がっていて海水の干満さをやわらげている。公園は美しいが、冬の公園は寂しい。

アートの島として有名な直島に初めて行った。杉本博司時の回廊、ベネッセハウス美術館、李禹煥美術館、地中美術館草間彌生のかぼちゃ、有名なところは一通り廻った。全体的に禅をテーマにしているように感じられ、その前提であれば良いが、作品数が少なく物足りなさも感じる。欧米の壮大な美術館と比べるわけでは無いが、コンセプトが違うとしてももう少し作品数があっても良いのではないか。

安藤忠雄の建築は好きだ。ただあれほど安藤忠雄の作品の中にいると、寒さも相まって物悲しさが強調される。打ちっぱなしのコンクリートは冷たさと暗くなってくると要塞か牢獄のようだ。洗練されているからこそ冷たい。携帯の電波が入らなくなっているのか携帯の鳴る音も聞こえず、子供には向かない島だから子供の声もせず、ただ静かで瞑想するにはもってこいだ。地中美術館のジェームズダレルの部屋の窓から見えた雲は昔私が作った版画のライオンのようだなんて思いながら静かに作品にいどむ。オランジュリーを期待したモネの部屋は夕方だったせいかとても暗い。あまりに濃い青は黒にのまれてしまう。明るい朝だったら違っただろうか。

ただ普段見ることのないアート作品と海と山の中で過ごした時間が私をリフレッシュさせたのは間違いない。

1985年ぐらいからアートの街としての構想があったことを知る。40年という時間は長くも感じられるが、こうして観光地として成功しているのを見ると、40年でこれほどまでに変われるのだとも思う。