ソウル

初めてのソウル。ソウルは清潔な街だ。ゴミが落ちているところを見たことがない。ゴミ箱がそこら中にあるからそう結果的に実現できているという感じはなく、どのように実現されているのかがいまだに謎である。街としては碁盤の目の街、銀座やニューヨーク目線では分かりづらい。かつ横断歩道がなく、いちいち地下を通って渡らなければならないから、良い運動ではあるがとても疲れる。そもそもエレベーターも無い中で階段の上り下りをしなければならず、バリアフリーには程遠い。地下鉄(完全なホームドア)やバスは外国人にも分かりやすく乗りやすい。外のバス乗り場のベンチが電気椅子で温かかったことには感動した。WOWPASSというカードを使えば通常の両替より安いレートで両替できたらしいが、既に日本で両替してしまっていたため、ただの交通系ICとして使う。それにしても交通費は以上に安い。旅行もすごく安上がりだった。交通費も食費も安く、世界遺産や博物館も異常に安い。あの立派な戦争記念館に至っては無料だ。どうやって賄っているのか不思議になるぐらいだ。ただ街並みとしてもどちらかと言えば新興国に近く、洗練されたものではない。まあ明洞中心にしか滞在しておらず、梨泰院とかに行けば印象も違ったのかもしれない。

1日目

4:30起きの出発のため、疲れてロクに回れず食べて終わった1日目。明洞でダッカルビを食べようと思ったら2人前から、焼肉を食べようと思ったら2人前からと言われる。疲れて店を出る元気も無く1人前可のビビンバを食べるも物足りず、その足でshinsunソルロンタンを食べに行った。ニューヨークではよく韓国料理を食べた。日本食だと居酒屋か高級鮨になってちょうどいい中間がない。中華も比較的そんな感じ。毎日ハンバーガーは無理となると、韓国・ベトナム・タイをまわる感じになる。コリアンタウンで初めてソルロンタンを食べた時、どれだけ塩を入れても味が薄く旨みを感じなかった。今回も何も入れなかったらやっぱり薄かったけど、少し塩を入れたら美味しくなった。とはいえ熱々ではないのが熱々信仰の日本人としては残念。キムチは酸味が全くなく、苦味を感じる私好みで感動的だった。

2日目

昨日に続き雲一つ無い晴天。寒くはあるが、晴天は世界遺産を美しく見せていた。それにしてもこの街の人はなぜこの寒い中外で冷たい飲み物を飲んでいるのか理解に苦しむ。そして室内は以上に暑い。どうやって温度調節をしているのだろうか。

景福宮キョンボックン)、徳寿宮(トクスグン)、昌徳宮(チャンドックン)に行ってきた。新韓銀行のオーディオツアーがすばらしく、景福宮がまずできたものの、世が平安でないのは、治めているエリアにおいてこの王宮が偏った位置にあるからだと考え、対称となるよう昌徳宮ができたということらしい。徳寿宮は大韓帝国の皇居として高宗が過ごした場所だ。景福宮チマチョゴリを着たあらゆる人種の観光客で溢れており、とにかく広い。王宮の造りや色彩はどれも非常に似ている。

歩き回って疲れ果てた後、サウナ大国ソウルで人気のSPALEXに行った。安いし(13,000ウォンぐらい?)、大衆浴場という感じ。地下3階にあることに驚きつつ(チムジルバンは地下4階)、恐る恐る到着。温度の違う色んなサウナがあり、多くの人が思い思いに楽しむ。ひたすらおしゃべりしている人や寝ている人もいる。客層も老若男女幅広い。65度や75度のサウナに入ったがそれほど暑い感じは無かった。水風呂はなく外気浴が気持ちよかった。

ホテルにも利用できるジムとサウナがありその後で行ってみた。45度のスチームサウナと80度のドライサウナ。80度は無理だった。チムジルバンは経験として楽しかったがホテルのサウナの方がやはり快適ではある。

タッカンマリというものを食べてみたかったが、ガイドブックでオススメされていたお店は行列で断念。代わりに明洞のチーズダッカルビを食べに行く。2人前からしか注文できないというから、2人前を食べてやろうと思って注文するも1人前が限界。最初は美味しい。ただすぐに飽きるのだ。チーズもすぐに固まるし。1人で旅するには向かない街だと感じる。

3日目

前日の晴天からうって変わって雪景色。カーテンを閉め切ったまま降りて行ったからびっくり。粉雪は美しく、街を彩っていた。昨日のうちに世界遺産を見ておいてよかった。今日は室内で博物館巡り。

西大門刑務所:雪の中の赤煉瓦は不謹慎ながら美しかった。とにかく広く、痛ましい歴史が刻まれている。当時の施設が多く残っている、というより残すと決めた決意を感じる。室内に入るとネイティブのような日本語でいかに韓国併合まで行われたかを説明してくれる。江華島事件>>江華条約(不平等条約)>>甲午農民戦争(大規模な農民反乱、清に援軍依頼、日本も出兵)>>日清戦争>>下関条約>>閔妃暗殺事件(ロシア寄りの王妃を日本が景福宮で暗殺、全員無罪)>>日露戦争>>韓国併合ということだそうだ。日清・日露戦争の舞台は朝鮮だ。理論的に考えれば分かるが、なぜかあまり知識がない。そもそも日朝関係の話はあまり日本史・世界史で詳しくやらないため、いかに無知なのかを知る。不平等条約もかつて日本が欧米列国にされたことでもあるし、日本には日本の理屈があったのだろう。だがやられた方は未来永劫忘れない。反対に言えば、日本という国はなぜ米国に対してこれほど悪感情を持っていないのだろうか。原爆は落とされたけど、それだけのことをしていたし、植民地にもされなかったし、その後圧倒的な経済成長を遂げたし、まあいいかということなのだろうか。

戦争記念館:こちらは戦後の朝鮮戦争から現代までの歴史が中心。先史時代から日帝強制占領期の展示もあるらしいがどうやら見逃したらしい。朝鮮戦争の概要と国連の貢献を示す展示。アフリカからエチオピアも参加している等、発見がある。朝鮮戦争で援助される側であった国がベトナム戦争を支援し、PKOを行うという展示が続く。これもまたとにかく広く、改めて歴史を学び直す。米露の代理戦争とか言われる朝鮮戦争だが、勝手に引かれた線を境に殺し合いができるだろうかと思う。関ヶ原の戦いみたいにそもそも国が違うのであれば分かるが、この前まで抗日運動を一緒にしていた中で次の日に同胞を攻撃できるのだろうかと思うが、少なくとも北朝鮮側にとっては大義や目指すべき方向性が違うものは敵だったのだろう。

昨日のチーズダッカルビで鶏はお腹いっぱいだったため、サムギョプサル(豚)が食べたいと思うが、焼肉は基本2人前以上でどこも1人では受け入れてくれない。よってサムゲダンを食べることに。美味しかったが味はソルロンタンに近く、大量の塩コショウを投入。鶏が一羽、中にお米が入っている。改めて豚が食べたい。ラーメンが食べたい。辛ラーメンをお土産に買おうと思ったが、空港のDuty Freeには無かったから、違うラーメンを買ってみた。韓国のりにごま油。お土産は十分だ。最後に缶のマッコリを飲んだ。あんまり美味しいと思ったことが無かったが、飲みやすく美味しかった。乳酸菌たっぷりらしく美容にも良いらしい。発泡日本酒に近いような感じ。

こんな感じでソウルを満喫。もう少し暖かい時期だったら街歩きも楽しめたかもしれない。関係が難しい隣国で嫌な思いをすることもあるかと思ったが、そのような経験は一度もなかった。

レストラン2024

セララバアド(Celeravird)

また行きたいレストラン。イノベーティブは化学実験のようで王道の方が結局美味しいと思うことが多かったが、ここは素晴らしかった。ランチで行ったためディナーより2品少ないらしいが、ベストな量だった。コース食べるとだいたい最後は苦しくなるが、味に満足しつつ体も軽いのは本当に初めての体験だ。しかもアルコールのペアリングをしてだ。美しい冬景色を模した枝は思いのほか味がしっかりしており、良いサプライズから始まる。シンプルながら計算された美しい芸術が続く。大好きな白子の揚げものは絶妙な揚げ方で感動する。本来肉料理は濃厚なソースがかかった噛みごたえのあるものが出てくることが多いが、鴨のスモークは軽快でシンプルで絶妙に美味しかった。ブイヤベースと濃厚なアイオリソースはもちろん素晴らしく、デザートに続く。四季で変わるコースをまた食べたい。2万〜2万5千円ぐらい。一斉スタートで3時間は必要。時間も含め、改めてコース料理は貴族のものだと思う。

Sophie at 東京エディション銀座

アメックス 提携のスペシャルコース、ウェルカムカクテル+5品コース+ワインペアリング4杯で25,000円を割引価格でいただいた。ウェルカムカクテルはシャンパンベースでアマーロと甘夏を併せたネグローニスタイルのカクテル。これは私好みで美味しかった。牡丹海老のセビーチェ、スープ、鴨のロースト、和栗のモンブラン。王道なコースでそれなりに美味しかったが、私には量が多い。量ぐらい自分で調整しろと言われるだろうが、次に何が出てきるか全貌が分からない中ではそれも難しいのだ。ペアリングにしてはかなり多い量を注いでくれるのが本来嬉しいのだが、私にはToo muchになってしまう。人によってベストな量は異なる。改めてレストランビジネスの難しさを感じる。アレンジしたモンブランは独創的ではあるが、普通のモンブランの方が私好みだ。

富麗華

優しい味の中華。前菜、点心、スープ、北京ダック、炒め物、トリュフの炒飯。北京ダックのソースをつけ過ぎてしまう私にベストなソースの量を教えてくれる北京ダックは秀逸。中華は誰が作っても不味くなることはそうそう無いが、パンチだけの中華ではない、優しい中華で美味しいのは難しい。比較的年配の方もいつまでも楽しめるだろう。

広島

広島に行くのは2回目だ。前回広島市内や宮島に行こうとしたが、初日の原爆ドームで足を負傷し、その後の予定をこなせなくなった苦い思い出がある。行けたのに行けなかったと思うとどうしてもリベンジしたくなり行ってきた。3泊する予定だったが、仕事の都合で1泊で帰るように予定変更せざるを得なくなった。とは言え弾丸でまわりたい所は全てまわれたので満足はしている。馳走啐啄一十に行けなかったのは残念だが、きっと私の舌レベルではまだ難しいということにする。地方都市を複数訪れて思う。やはりどこも似ている。広島も高松も福岡も金沢も。城があって公園や庭園があってまとまっている。

広島城高松城と似ていると思ったが、高松城は海城(水城)、広島城は平城で異なる模様。他には山城、平山城がある。広島城はすばらしい。原爆によって壊滅後、再建されていることではなく、展示がすばらしい。広島の歴史が非常にわかりやすく展示されている。階段で5階まで上がるのは大変だが、その価値はある。想像以上だった。昔大河で見た毛利元就とはここの人だったのかと今更すぎる感想を持ちながら。英訳もされていて、原爆ドームを持つ街の使命感からくるものなのか。ぜひ展示を見てもらいたい。

ひろしま美術館:印象派を中心とした西洋近代美術コレクションは国内屈指ということで行ってみたが、常設展は期待したほどの数も無く残念だった。特別展の現代アートの展示スペースの方がよっぽど広く、常設展のスペースが減らされているのだろうか。現代アートは個人的に好きではないのだ。気持ち悪さを感じさせるもので強烈なインパクトを残す。社会的意義も理解するが、疲れるのだ。

宮島・厳島神社日本三景の一つ、海に浮かぶ大鳥居。広島駅から宮島口駅までは30~40分程度でアクセスが良い。ここからフェリーで宮島桟橋に行く。休日だったからかもしれないが、5~10分で次のフェリーが来るから大して待つこともなく島に上陸できる。それだけ多くの人があの小さい島に訪れているということだが。フェリーから降りると鹿がお出迎え。鹿といえば奈良のイメージだが、これほど多くの鹿がいるとは知らなかった。弥山(みせん)へのロープウェイは休止中で行けなかったが、厳島神社周辺と表参道商店街を堪能した。見所が近接しているため、移動も楽で分かりやすい。厳島神社や大願寺、豊岡神社(豊臣秀吉を祀る)を見学し、表参道商店街で牡蠣カレーパンやもみじ饅頭を食べ歩きをする。特にお勧めは宮島ブルワリーのビール飲み比べ。コーヒーフレーバーのビールやオーソドックスのビールを楽しめる。天気に恵まれたこともあり、島はとても気持ちがいい。すごい人のため物思いに耽るわけにはいかないが、神の島の空気を感じることはできる。創建6世紀で1168年に平清盛が現在の姿に修造。原爆の影響も受けずに今に至る。明治時代に神仏分離令により神道と仏教が完全に分けることになり、仏像が大願寺や大本山大聖院に移動。朱色の美しい建築は他の重要文化財でも見られるが、厳島神社はやはり海に面した立地が美しさを増し、人を惹きつけるのだろう。

宮島ではしゃもじの土産物が多く販売されていた。日清・日露戦争時には、全国から召集された兵士が広島の宇品港から出征する際、厳島神社に無事の帰還を祈願し、「敵をめしとる」という言葉に掛けて杓子を奉納し、故郷への土産物として持ち帰ったらしい。

宮島口駅すぐの「あなごめしうえの」はとにかく有名なお店で、予約を取らないため行列だったが並んでしまった。1時間待ちでいただいたあなごめしは並で2,800円ぐらい。私には醤油が強く、外側がパリパリなのは好みではないと分かった。あくまで好みの問題だが。

呉・大和ミュージアム:呉は広島駅から電車で30〜40分、駅前に大和ミュージアムとてつのくじら館(海上自衛隊呉資料館)があるからアクセスは良い。ここの展示もしっかりしている。写真とともに経緯をよく知ることができる。IHIがあり、マツダがあり、戦艦大和をつくったこの街には当時の技術が結集していた。てつのくじら館では、海上自衛隊の掃海について学べる。若い時から海外にばかり目を向けてきた。日本について知らないことが多いことを改めて知る。

食事:鮨まつばらは美味しかった。この旅で唯一美味しかったものかもしれない。グラスシャンパン込みで2万円ぐらい。歌舞伎町というかすすきのというか、地方都市の歓楽街には似たようなものがあるか、気持ち悪さしか感じない。そういうエリアに片足踏み込んだような立地にあるのは残念だ。お好み焼きやカキフライの牡蠣は大きくて食べ応えがあるが、それほど旨味を感じなかったし、いかんせん広島風お好み焼きが好みじゃなかったのが残念だ。これは行列のEKIEで唯一並ばずに入れたお店だったからなのか、ジャンルそのものなのか。あまり行けなかったが広島にはおしゃれなカフェが多い。ゆっくり旅ができるならカフェを楽しみつつ暮らすように旅したい。唯一飲んだコーヒーは尾道浪漫珈琲で、レトロな雰囲気のカフェで熱々のオリジナルブレンドコーヒーをいただいた。

ホテルの記録① 2024年

Marriott会員となり、Marriottホテルにたくさん泊まろうと思うも、日本の地方には無かったり、立地が微妙だったりで結局他のホテルに泊まることに。。

1. Marriott系列: Westin Guam(2024年)

五つ星ホテルであり、良いホテルだった。だが古い。エレベーターが故障していてカードキー無くても客室階に行けてしまう。初日はあるべきものが色々なかった(スリッパとか、足拭きマットとか)。靴を脱ぐ習慣がないのだろうかと推測したが、ただ忘れられていたようだ。ウェスティン独自のHeavenly Bedは確かに寝心地が良かった。だけどリネンの古さの方が気になってしまった。部屋も広く、バスルームもシャワーブースとバスタブがあって快適だ。背もたれ部分が斜めになったバスタブがあんなに快適だとは知らなかった(忘れていただけかも)。

2. Marriott系列:Fairfield by Marriot Sapporo(2024年)

設備は理想的だった。狭いけど必要なものは全て揃っている。寝るだけの部屋としてはベストだ。ただすすきののホテルのため札幌駅や交通の要衝の大通駅まで徒歩だと結構かかるのは盲点だった。

3. ホテルオークラ福岡(2024年)

オークラに泊まるのは東京に続いて2回目。駅直結で立地もよく使いやすい。古さは感じるが、部屋も広いし、安定の設備だ。ホテルのバーも悪くないし、カクテルは安定のクオリティだ。

4. ANAクラウンプラザホテル広島(2024年)

インターコンチネンタルとは違うビジネスホテルという認識で、あまり期待していなかったけど、やっぱりビジネスホテル。とにかく狭いし、水回りも数千円のビジネスホテルみたい。ハイシーズンで2万越えとは随分だ。但しデスクだけはしっかりしているので、作業目的で使用するならいいかもしれない。

5. カンデオホテルズ広島八丁堀(2024年)

世界で唯一の四つ星ホテルのコンセプトのホテル。費用対比では悪くない。大きなベッドとソファがあって、有名なパジャマも着やすい。展望露天風呂やサウナがあるから、客室の水回りは狭いし必要最低限だが、ANAクラウンプラザよりはマシ。別途大浴場がある設定は三井ガーデンホテルと同じ。デスクがなく小さい丸テーブルしかないから、作業は無理だ。四つ星というならデスクは用意して欲しい。

宮古島・石垣島・竹富島

どの海も透明。だけど宮古島竹富島コンドイ浜の海はエメラルドグリーン、石垣島はモスグリーンといったところか。

ガイドさんが見るなら宮古、潜るなら石垣と言っていた。石垣には川がある、宮古には川がない。排水が川や地下水となって染み込み、最後は海に流れこむから海が汚れる。石垣には山がある、宮古には山がない。山があると養分が流れ込む。海の生き物たちの住処である珊瑚礁が育ち、海の生き物も育つということらしい。珊瑚はイソギンチャクと同じで動物の仲間でその一つ一つ、珊瑚礁は地形のことを指す。そんなこともロクに知らずに、珊瑚礁を眺める。珊瑚は海水温が高すぎたり、低すぎたり、紫外線が強すぎたり、弱すぎたりすると白化する。天然ビーチのフサキビーチの海岸には珊瑚の石や死骸が無数にある。人工ビーチのマエサトビーチの方が海が綺麗だと聞いたが、それほど違いは感じなかった。一番綺麗なのは北の海だというのが共通見解のようで(人口の90%は南にいる)、米原海岸近くの青の洞窟近辺でシュノーケリングをして深さに圧倒されるが、それでもハワイのシュノーケリングで色鮮やかな世界に圧倒した経験を超えることはない。ほぼ初めてのシュノーケリングで美化されているだけかもしれないが。

コンドイ浜はビーチデッキも無く、唯一ドリンクとかき氷を売っているだけだから、長居するのは少し大変。宮古島の東急のように目の前が海でビーチデッキとパラソルが揃っているのが一番楽かもしれない。フサキビーチはピーク時は宿泊者限定となるようだが、ギリギリビジター利用が許容されていた。パラソルチェアセット3,000円の購入は必要になるが。今回Third石垣島に滞在したが、離島に行くには最高の立地だし、水回りが二つあり、同時に使用できるのは特に気に入ったものの、ビーチで寛ぐには他のホテルに行かなくてはいけないのは大きな弱点だ。

沖縄から宮古は300km、沖縄から石垣は400km、東京から名古屋が350kmみたいな距離だ。さらに石垣から台湾は300km。沖縄本島も石垣も宮古も同じように語られるが、全く違うものなのだろう。文化も歴史も。

竹富島は半日で十分かな。ボロボロのレンタルバイクでコンドイ浜に行ったり、街並みと水牛を見て帰る感じ。島の人は少しドライだ。チロリン村のマンゴースムージーはとっても美味しかった。竹富島のお勧め食事処は「かにふ」。

食事はアグー豚、石垣牛八重山そばとソーキそば、お刺身、サーターアンタギーと名物は一応制覇した。サーターアンタギーは小麦粉を油で揚げているのに、どうしてあんなに素朴な感じに仕上がるんだろう。それにしてもハワイのマサラダだったり、南国の食事はある程度似ている。食事は気候で決まるんだろう。石垣牛は石田屋に行ったが、焼肉は他にも色々あるようで他も試したい。アグー豚の石亭はお店は綺麗だが、期待した味ではなかったかな。Yamburgerからのゆらてぃく市場はまた行きたい。

豆知識

雌牛Cow、去勢していない雄牛Bull、去勢した雄牛Ox、水牛(水辺で暮らし、水浴泥浴を好む)Buffalo、野牛(のうし:水牛以外の野生の牛)Bison

日本で飼育されている牛の約99%はホルスタイン牛、石垣牛はJAおきなわ指定の飼料を食べさせて八重山郡内で生まれ育てた牛、美崎牛は美崎畜産という牧場でオリジナル飼料と湧水を与えて育てた牛

アグー豚とは沖縄県固有の希少な種類な在来豚

石垣牛の焼肉の後に初めて冷麺を食べたが、まさにシメにぴったりだ。冷麺は蕎麦粉を中心にじゃがいも澱粉、さつまいも澱粉、小麦粉などを配合する。朝鮮半島の北部でよく食べられてきた

あご出しとは飛び魚から出汁をとること、アグー豚のしゃぶしゃぶはアゴ出しだった。飛び魚は他の魚より雑味の原因になる脂肪分が少ないらしい

福岡(博多・糸島・太宰府)

博多市内は空港から本当に近くて便利だ。博多旧市街エリアで櫛田神社(力石)、赤煉瓦文化館、承天寺東長寺住吉神社などを観光。歩道は広く、自転車レーンも別にあるから歩きやすい。博多の町はコンパクトにまとまっていて、川があって、なんだかシカゴを彷彿させる。

東長寺遣唐使として中国に渡った空海弘法大師)が創建に関わる。日本に帰国後すぐに都に向かわず、博多に滞在したらしい。東長寺福岡藩主黒田家墓所で福岡大仏がある。鎌倉大仏と同じぐらいの高さで10.8mだが、鎌倉大仏ほど大きいように見えないのは室内にあるからだろうか。なんとも言えない面白い顔をしている。安らかな大仏様のお顔とは違う、エキゾチックな顔立ちだ。

黒田家って黒田官兵衛?と調べてみたら、やはり福岡藩初代藩主の黒田長政は、黒田官兵衛と光姫(てるひめ)の嫡男として生まれたそうだ。本能寺の変で信長が自刃した後は、父とともに秀吉に仕え、関ケ原の戦いでは、東軍の徳川方に参加し、勝利に大きく貢献。筑前国ほぼ一国を与えられ、父とともに福岡城を築いたとのこと。

住吉神社っていろんなところにあるなと思ったら、全国2,129社社あるらしい。その中で最も古いのが博多の住吉神社とのこと。

糸島

天津からバスで1時間ぐらい。ショートトリップには最適だ。櫻井神社に寄りつつ、あとは海岸沿いをゆっくり散歩。桜井二見ヶ浦夫婦岩の前には観光客が集まっていたが、ゆっくり眺めるためのスペースは十分にあった。不法投棄があるのは残念だが、それ以外は歩きやすいし、眺めも良いし、レフレッシュになる。夫婦岩というのは改めて考えるとなぜそこに?というぐらい不自然だ。だからご利益がありそうで、観光スポットになるのだけれど。砂で糸島の記念碑を作っていたおじさんがいた。あまりの完成度にただで写真を撮らせずにお金をとった方が良いと進言してみた。みんなが喜んでくれれば良いと言っていたけど、芸術家にはちゃんとお金がまわってほしい。

つまんでご卵ケーキ工房でプリン、ビストロアンドカフェタイムでグラッファドーナツと甘い物尽くしだが、たくさん歩いたのできっとチャラになっていると信じている。

太宰府

天神から電車で30分。さすがに観光客が多い。平日に行けば空いているかと思ったけど、逆に修学旅行生が多い。令和9年に菅原道真公1125年太宰府天満宮一年大祭を控え、御本殿が改修中だったのは残念だったがしょうがない。天満宮だけだとすぐ終わってしまうから、ものすごく長い階段をのぼって天海稲荷社へ。足は棒だが、達成感はあった。

福岡 食事編

明太子、水炊き、モツ鍋、モツ焼き、イカ、ラーメン、そして屋台でのおでん、焼き物、麺。福岡には多くの名物がある。モツ鍋、モツ焼きは開店日・時間とお腹の事情から断念。次回のお楽しみに。

明太子

明太子って何なんだっけ?と復習。明太子はスケトウダラの卵巣を塩蔵し(この状態ではたらこ)、唐辛子などを使った調味液で味付けしたもの。明太子はスケトウダラの韓国語名「明太(ミョンテ)」の子だから「明太子」。たらこは「タラ」の子だから「たらこ」(出典:やまや)。

日本で初めて明太子を作ったのがふくや。ふくや、やまや、かねふくが三大明太子メーカー。銘柄指定していたわけではないが、結局買ったのはふくや、やまやだった。

やまやの明太フランス500円、味の明太子ふくやの明太キッシュ360円美味しかった。固いフランスパンが苦手だが、これは柔らかくて食べ歩きもしやすくて良かった。明太キッシュは福岡の有名フランス料理シェフ監修でオシャレな仕上がりになっていた。明太子はアレンジの幅が広いから名物として色々打ち出していってもらいたい。

水炊き

水炊きというものを初めて食べた。お店は水たき長野さん。スープに鶏のみが入った鍋が煮立っている。ネギともみじおろし(唐辛子と一緒におろした大根)と酢醤油(ポン酢)でいただく。まずは鶏を堪能してから野菜を入れる。ランチで酢モツやドリンク込みで4,000円ぐらい。今では必ずしも水から炊いているわけでは出汁をとったスープを使っているとのこと。美味しいし美容健康にも良さそうだが、鶏特有の匂いが私は少し苦手だ。

イカ

国内屈指の豊漁の海、玄界灘で獲れた佐賀呼子イカの活造り。新鮮なイカは筋肉の組織が均一に並んでいるので、光が通り抜けて透明に見える。時間が経つと筋肉の並びが崩れ不均一になり光が散乱、白く見える。白いイカのようにねっとりした食感はなく、コリコリした食感。糸島の波平(昼5,000円弱)と博多の稚加栄(夜10,000円〜)で2回もチャレンジした。刺身も天ぷらも唐揚げも美味しいが、旨味をあまり感じないのは私の舌の問題だろうか。

屋台とラーメン

博多の屋台文化は確かにテレビで見たことがあった。美味しいだけでなく、独特の雰囲気を楽しむためにあの行列に並ぶんだろう。その場に居合わせた人と話したり話さなかったり。あつまれ!ケンイチの森とともちゃんに行ったが、どちらも良い距離の接客だった。常連さんらしき人を見ていたらおでんと焼き物とラーメンという順番で食べていた。

博多・長浜ラーメン、ソーメンみたいな細麺を固めで豚骨スープでいただく。一蘭に一度行ったことがあるけれど、改めて定義を認識できた。ShinShinラーメンは800円ぐらい。本店が1時間待ちだったからパルコ店でいただいた。固めということだがそれほど固いわけではなかった。スープは濃厚だけど脂っこくない。

梅ヶ枝餅

太宰府天満宮名物梅ヶ枝餅150円。全くお腹は空いていなかったが、名物と言われるとそして焼き立てですよと言われるとつい買ってしまった。外はパリパリ中は素朴な餡子。老婆が梅の枝に挿して菅原道真に渡したらしい(諸説あり)。

鈴懸

福岡に本店のある和菓子屋さん鈴懸は正直福岡に来るまで知らなかった。いちご大福が有名みたいだが、いちごの時期ではないので無かった。代わりに水無月。もちもちのういろうの上に小豆。上品な甘さに安心する。1個250円。確かに小さいが、美しい芸術がこの値段で良いのだろうかとも思う。

博多通りもん

お土産は明月堂博多通りもんと味の明太子ふくやの明太子。博多通りもんは「ザ・博多のお土産」だからこれまで何度ももらったことがあるけれど本当に小さくなったな。味は安定の美味しさだけど、個人的には値上げしてでも1個は満足感のある大きさのままの方がいい気がする。