クリスマスチップ

アメリカにやってきた人が困るものの一つがクリスマスチップ。ドアマン付きのアパートに住んでいると、クリスマス前になるとスタッフ全員の顔写真と名前が記載されたクリスマスカードが配布される(今のアパートだとドアの下から投げ入れられる)。

以前は全員分(15人ぐらい)準備して、うまく会えなかった人(大多数)の分は渡しておいてって頼んだりしていたが、渡されているのかも謎という感じだったから、昨年は本当に渡したいと思う人、かつクリスマス前にうまく会えた人だけに渡すことにした。

今回無事渡せた人はみんな本当に喜んでくれてこっちまで嬉しくなった。そのうちの1人がクリスマス後に会った時にホリデーカードをくれた。ガールフレンドと2人で写っている写真とホリデーウィッシュが記載されたカード。少なくとも大人になってから、カードをもらってあったかい気持ちになったのは初めてかもしれない。人を幸せな気分にさせるのに大したお金入らないのかもなんて思ったけれど、それはきっと私がお金に困ってないからだろう。

学生時代に国際交流団体で短期間だけ活動していたことがある。そこでは平和とかについてかなりナイーブな感じで議論されていた。平和であるために一番大切なものは?という議論で私は迷うことなくお金を挙げた。思いやりを持つには最低限の生活が保障されている必要があると思う。愛や思いやりは大切だ。だけどそれだけでは世界は変わらない。愛や思いやりを一番に挙げる人とはきっと最後まで分かり合えないだろうと思ったことを何故か思い出した。