小樽

札幌から小樽へは電車で40分程度。小樽はレトロでノスタルジックな街並みが売り。小樽運河周辺には昔の銀行等の建築や鉄道遺産が残っている。石炭輸送のために北海道初の鉄道が開通したのが小樽。明治中期以降、鉄道と港の整備により物流拠点となった小樽は、最盛期には25の銀行が活躍する北日本随一の都市となったが、石炭から石油へのエネルギー転換の中衰退していったが、観光都市として再生したとのこと。ちなみに第四十七銀行小樽支店跡地にオーストラリアのワインショップが入っている光景はなかなかシュールだ。

運河付近の街並みは美しい。ガラス工芸やオルゴールやキャンドルを販売するお店が並ぶ。もともと小樽ではニシン漁が盛んで、漁具として「ガラス製の浮き玉」を使用しており浮き玉製造を中心とするガラス工業が盛んだった。ニシン漁衰退後は実用性重視だったガラス製品を見直し、デザイン性重視のインテリアや小物を製造、いつしか「小樽といえばガラス」と定着していったそうだ。聞くところによれば大阪から小樽でガラス工芸をと人が集まったそうだ。美しさではバカラのようなブランド品には叶わず、安さでは量産品に叶わない工芸品はあまり好きではないのだが、薄くて美しいグラスを目を奪われつい買ってしまった。あまりに薄くてすぐに壊れてしまいそうだが、大切に使いたい。